ブルマたちが親子三人だけの旅から帰ってきて、しばらくの時が過ぎた。
季節は秋から初冬へと移り変わり、街や人々の装いも緩やかに変化を見せ始めた頃。
『秘密の島』から戻ってきた後、彼らもまた、いつもと同じ日常へと戻っていた。
……いや。正確に言えば、少しだけ、変わったことがある。
あれ以来、ベジータは時間を見つけては、トランクスに自分の持っている宇宙の知識を教えるようになった。
地球から遠く離れた星系の文明、点在する惑星を取り巻く環境、そこに生息する生物、そして人類。
星の座標からおおよその位置を判断し、自分の居場所を知る星図の読み方。こことは違う銀河で広く使われる言葉。
かつて自分が見聞きし、頭に叩き込んできた事柄を、彼は少しずつ、息子に語って聞かせる時間を自分から作るようになっていた。
父が戦い以外のことを自ら教えてくれることは今まで殆どなかっただけに、トランクスはいつも嬉しそうな顔で熱心に話に聞き入っていた。
まだ宇宙へ出たことがないトランクスにとっては、それは時としておとぎ話のように感じられることもあったが、まだ幼いとはいえやはり母から受け継いだ科学者の血が騒ぐのだろう、好奇心満面の顔で質問を浴びせ、父から話を聞くことを楽しみにするようになった。
そんな二人のやり取りを、ブルマはいつも黙って見守っていた。
──ベジータがトランクスとそういった時間を持つようになったのは、彼女にとっても嬉しいことだったが、その理由を思うと、やはり複雑な思いを抱かずにはいられなかった。
ここ最近、ベジータは思い切ったトレーニングをしていない。重力室がメンテナンスのために使えないと伝えていることもあるが、それだけではおそらくトランクスは不思議に思うだろう。だから、新しい興味を息子に与え、今までとは違った時間を作ることで、彼なりに不自然さを感じさせないようにしているのが、彼女にはわかった。
──だけど。
そのことより──何よりも。
いつもは必要以上のことを語りたがらない彼が、今まで自分が知り得てきたことを、少しでも多くトランクスに託そうとしている姿が──まるで、自分の生きてきた証を息子に残そうとしているようにも見えて、それが彼女の胸を、締め付けた。
勿論、ベジータが本当にそんなことを考えているわけではないだろう。彼がそういった、ある種の感傷的な感情にとらわれるとは思えない。……彼はただ、今、自分にできるだけのことをしようとしてくれているだけなのだ。ただ、彼女たちのために。
それなら。
いつまでも沈んでいるわけにはいかなかった。情けない顔を見せるわけにはいかなかった。少なくとも、彼の息子の母として。──そして、今、彼の傍にいるただ一人の妻として。
様々な感情を乗せて、時間はゆっくりと……しかし確実に、彼らの間を流れ、通り過ぎていった。
山の季節は移ろいも早い。西の都よりは南に近い大陸に位置するこのパオズ山もそれは例外ではなく、既に紅葉の過ぎた木々が連なる山のふもとは、ひんやりと肌寒い空気に包まれ、冬の訪れを実感させた。
「悪いだなあ、ブルマさ。わざわざ届けてもらって。連絡くれれば、悟空さか悟飯ちゃんに取りに行かせたのに」
キッチンから湯気の立つカップをトレイに乗せて運んできたチチが、テーブルの向かいに座ってお茶を差し出しながら言った。
「ううん、いいのよ。ちょうど時間が空いてたとこだし、わたしもたまには気分転換したいしね」
勧められたお茶を一口すすり、ブルマは「気にしないで」と笑った。
「そうだか? それならいいんだけど。でも、ほんとに助かっただよ。改めてお礼言うだ」
「いいのよ、お礼なんて」
差し向かいで座った気心の知れた女二人、久しぶりの世間話が気兼ねなく交わされる。
ブルマは今、パオズ山にある孫一家の自宅を訪れていた。
十日ほど前、カプセルコーポを訪ねてきた悟飯から預かっていた食器洗い機と自動清掃機の修理が終わったため、それを届けにきたのである。
何しろここは人並外れた大食漢を三人も抱える家だ。チチ一人では家事にかけられる時間も限界がある。機械の力を借りなければとてもじゃないが手が回らないだろう。
できるだけ早く修理してほしい、という悟飯の頼みに、頭数は少ないとはいえ、似たような家族構成を抱えるブルマとしても、早く直して届けたいと思うのは当然のことで。修理の間、代わりに貸していた機器を引き取りがてら、こうして彼女を訪ねたのだった。
「悟飯くんは、今日も学校なの?」
誰もいないらしい家の静けさに、今日は日曜だけど、と尋ねてみる。
「いーや。学校じゃねえけど、ビーデルさんと待ち合わせて、一緒に図書館に勉強しに行くって言ってただ」
「そっか。もうすぐ受験だものね。受かるといいわね」
「悟飯ちゃんならきっと大丈夫だ。先生もそう言ってただよ」
自慢の息子の噂話に、チチの顔が柔らかく綻ぶ。
「孫くんは、また修行?」
「んだ。まったく、本っ当に変わらないだな、悟空さは。……でも、それが悟空さなんだから、仕方ないだな」
おらは悟空さがいてくれて、家族みんなが一緒に暮らせるだけでも嬉しいだ。チチはそう言って笑った。
「ベジータさも、やっぱり今でもそうなのけ?」
「え? ……え、ええ。……そう、ね」
急に話を振られ、ブルマは少し表情を曇らせたが、何とか平常を装って応える。
「やっぱりけ。まったく、しょうがねえだなぁ。ブルマさも大変だべ」
お互い大変な旦那持っちまっただなあ、と邪気のない顔で言うチチの笑顔が、ブルマの胸をチクリと刺す。
「……ねえ、チチさん」
カップの中で揺れる自分の顔に視線を落とし、少し思案顔になったブルマがぽつりと呟く。
「ん? 何だべ?」
「……あの、さ。……あの時……十年前に、孫君が死んじゃった時って……どんな気持ちだった? ……やっぱり、辛かった、わよね」
「え?」
突然問われた言葉に、チチがきょとんと目を丸くする。
「ど、どうしたんだべ? 急に」
「え……あ」
ブルマははっと我に返り、つい口を突いて出てしまった本心に、しまった、と思い直す。
「ううん、何でもないわ。ごめんなさい、変なこと訊いちゃって。ほんと、何でもないから。気にしないで」
取り繕うようにぎこちない笑みを見せるブルマに、チチが怪訝そうに首を傾げた時。
「ただいまーっ!」
「うわーっ、いい匂い!」
いきなり玄関のドアが開き、元気のいい声が飛び込んできた。
外で遊んでいたトランクスと悟天がうっかりそのままで家の中に入ろうとし、「こらこら、服の汚れはちゃんとはたいて落とすだよっ」とチチに諌められる。
「おかあさん、ボクお腹空いちゃったー!」
キッチンから流れてくる匂いに、悟天が鼻をひくつかせて「あ、中華まんだね!」とたちまち笑顔をみせる。
「はいはい。そろそろできた頃だから、出してくるべ。二人とも、手はきれいに洗ってくるだよ」
「はーい」
声を揃えて返事をし、二人は洗面所へと走っていった。
その子供らしい率直な行動に、母親二人は思わず顔を見合わせ、しょうがないわね、と苦笑いを浮かべるのだった。
「うわ、これおいしい!」
「でしょー! おかあさんの作る中華まんは、どこのものよりもおいしいんだよ!」
母の手料理を頬張りながら、悟天が自慢げに胸を張る。
「ほんと、おいしいわね。チチさん、また料理の腕上がったんじゃない?」
「そんなことないだよ。でも、みんながおいしそうに食べてくれるから、作り甲斐はあるだな」
照れ臭そうに笑うチチのもてなしを受けながら、のんびりと雑談が交わされる。
ふと、傍らの子供たちに目をやると、二人は何かを囲んで覗き込みながら何やらはしゃいだ声をあげている。
「うわー、すごい! いいなぁ、これ三人で行ってきたの?」
「ああ、パパとママが連れてってくれたんだ! すっげぇ楽しかったんだぜ! へへ、いいだろ〜」
「いいなぁ〜、トランクスくん」
話の端々からすぐにわかったが、トランクスが悟天に見せているのは、あの三人で行った島で撮った写真のアルバムだった。
「すごいきれいなとこだねー! どこに行ったの?」
「それは、秘密! パパとママとオレだけの、三人の秘密の場所だからな! ね、ママ!」
「え……あ、ええ。そうね」
得意げに笑みを浮かべるトランクスに、ブルマの瞳に少しだけ陰が差した。
「ああ、そういえばそう言ってただな。でも、ベジータさがよく一緒に行ってくれただなぁ」
いいなぁ、としきりに羨ましがる悟天に目を細め、チチが少し意外そうな顔で言った。
ベジータの性格を知る者なら誰もが抱くであろう感想に、ブルマが苦笑する。
「ええ、トランクスの誕生日プレゼントにってね。……あの子もすごく喜んでたし」
「そりゃあそうだべ。よかっただなあ、トランクス」
「うん!」
自慢できる思い出ができたことがよほど嬉しいのだろう、トランクスが満面の笑顔で頷く。
「ねえおかあさん、ボクもみんなでどこか行きたい〜」
チチの傍へ来て服の裾を引っ張り、悟天がねだる。
悟空が帰ってきて以来、家族全員でそういった長い旅行へ行ったことはまだない。羨ましく思うのも無理のないことだろう。
「んー、そうだな。今度息抜きも兼ねて、みんなで一緒にどこか行くのもいいだな」
次男の頭を撫で、チチが微笑む。
「ほんと!? わーい!」
無邪気に喜ぶ悟天の歓声に、ブルマもつられて笑みが零れた。
「ただし、にいちゃんの受験が終わったあとでねえとな。だから、それまではにいちゃんの邪魔はしないように、いい子にしてるだぞ?」
「うん、するする。わーい、おとうさんもにいちゃんも一緒に行けるんだね!」
父親の不在が長く続いた悟天にとって、家族全員がそろうことは、一生叶わないはずの夢だったのだ。悟空も一緒に行くということが、嬉しくてしょうがないようだった。
そんな母子のやり取りを見つめてブルマは目を細め、そして、チチの心情を思った。
……悟空を失った現実の中を、彼女はずっと生きてきたのだ。きっと、一人で泣く夜もあっただろう。でも、彼女はその悲しみを乗り越え、彼のいない七年間、一人で息子二人を立派に育ててきた。
魔人ブウとの戦いのあとに悟空が帰ってきたのは、そんな彼女に対する、天からの贈り物だったのかもしれない。
──おらは悟空さがいてくれて、家族みんなが一緒に暮らせるだけでも嬉しいだ。
そう言って笑ったチチの幸せそうな笑顔が、ブルマの心に──今はほんの少しだけ、羨ましかった。
「たっだいまー! ……あれ、誰か来てたんか?」
そろそろ陽が西に傾き始めようかという夕刻、ブルマたちが帰るのと入れ違いに、悟空が修行を終えて戻ってきた。
「お帰り、悟空さ。さっきまでブルマさとトランクスが来てただよ。修理を頼んでた機械を持ってきてくれただ」
テーブル上の来客用の茶器を見て問う悟空に、チチが片付けをしながら言う。
「そっか、わざわざ来てくれたんか。オラが取りに行ってもよかったんだけど、悪かったなぁ」
食器洗い機や掃除機を年中フル回転させている原因の自覚が一応はあるのか、ぽりぽりと頭をかきながら言う悟空に、チチが笑みを向ける。
「修理の間に代わりの機械も貸してもらっただしな。今度、改めてお礼に何か持たせたいと思うから、その時は頼むだよ。……さあ、すぐ晩めしにするだよ。悟飯ちゃんももうすぐけえってくる頃だから、悟空さ、悟天ちゃんと一緒に先に風呂入っててけれ」
「ああ」
「あ、おとうさん、お帰りなさーい!」
「おう。よっし、悟天、一緒に風呂入るか!」
「うん!」
部屋から降りてきた次男と一緒に外に向かう悟空の背中を微笑んで見送り、チチは「さて、始めるべ」と腕まくりをしながらキッチンへ向かった。
二人が風呂から上がる頃に悟飯も帰宅し、いつもの賑やかな夕食が済んだあと、悟飯は今日の勉強の復習をするからと言って自分の部屋へ入っていった。
悟天は腹が膨れて眠くなったのか、ソファの上でうつらうつらと船を漕ぎ始めたので、チチが「ほらほら、こんなところで寝たら風邪ひくだぞ」と肩を揺する。
「ああ、いいって。オラが部屋に連れてくよ」
そう言って悟空が悟天を抱き上げ、寝室に連れて行く。その背中を見て、チチの表情が綻んだ。
「ねえ、おとうさん……」
「ん? 何だ?」
悟飯と悟天が使っている寝室に上がっていく途中、悟天が半分寝ぼけた声で呟く。
「いつか、みんなで……いっしょに、行けるんだよね……ボク、すごく楽しみだなー……」
「え?」
そこまで言うと、悟天はコトリと眠りに落ち、すうすうと寝息を立て始めてしまった。
悟空は首を傾げたが、寝入ってしまった次男に訊き返すこともできないので、しょうがねえな、と苦笑しつつ寝台に悟天を寝かせて布団をかぶせると、そっと部屋を後にした。
リビングでは、チチがお茶を入れて一息ついていた。悟空が廊下から顔を出すと、「もう寝ただか?」と尋ねる。
「ああ、もうすっかり寝ちまったみてえだ。……なんか、みんなで一緒にどっか行くとか何とか言ってたけど……何だったんだろな」
後ろを振り返りながら疑問符を浮かべる悟空の顔に、チチがああ、と思い至る。
「いつか、家族みんなで旅行に行きたいって言ってただ」
「え?」
今度はチチの顔を見て疑問符を追加する悟空に、彼女が昼間のトランクスとのやり取りを話して聞かせる。
「ああ、それでか。へぇー、ベジータがなぁ……」
「だから、おらたちも今度、みんなで旅行に行ってみるのもいいんでねえか? 悟飯ちゃんの受験が終わったら、少し時間もできると思うし」
「そうだな、それもいいかもしんねぇな」
悟天が無邪気に喜ぶ顔を想像し、顔を見合わせて夫婦が笑う。
が、そこでふと、チチが思い出すように思案顔になった。
「でも、ブルマさ、なんだか少し元気がなさそうに見えただな。……おらも変なこと訊かれたし」
「変なこと?」
チチが頷き、少しためらった様子をみせたが、思い切ったように口を開いた。
「十年前に、悟空さが死んだ時、どう思ったか……って。いきなりだったから、すぐには答えられなかったけども」
「え?」
思いも寄らない言葉に、悟空が目を瞬き、表情が少し硬くなる。
「ああ、大丈夫だ。気にしねえでけれ。……確かに、あの時はショックだったけれども……そのあと、悟天のこともあっただしな。そんなに落ち込んでる暇はなかっただよ。おらには悟飯ちゃんと悟天ちゃんがいたし……それに、今は悟空さだって戻ってきてくれたんだ」
「チチ……」
地球を救うためだったとはいえ、自分がいなくなったあとにチチがどれだけ悲しんでいたか、悟飯からもそれとなく聞かされていた悟空には何も言えなかった。
自分が勝手にいなくなったあとも、彼女は懸命に女手ひとつで悟飯と悟天をこれだけ立派に育ててきたのだ。その陰にどれだけの苦労があったか、いかに鈍い悟空といえど、何も感じないわけはなかった。
すまなさそうに声を落とす悟空に、チチはもう一度「おらは大丈夫だよ。気にしねえでけれ」と笑った。
「いろいろあったけど、今、こうしてみんなで一緒に暮らせるだけで、おらは十分嬉しいだ」
「チチ……。……すまねえ。ありがとな」
気丈な妻の笑顔に、悟空は返す言葉に迷ったが、気の利いた台詞を彼の性格で思いつけるはずもなく、結局出てきたのはそんな台詞だった。
ぎこちない、けれど多分精一杯の夫の言葉に、チチは目をぱちぱちさせたあと、微笑んだ。
「さて、明日は悟飯ちゃんが少し早く学校に行くって言ってたから、寝る前に明日の朝めしの準備しとかないといけねえだな」
時計を見やって立ち上がると、チチは照れ臭さを隠すように笑ってキッチンへと入っていった。
悟空はその後姿を見送り、こちらも照れ臭そうにぽりぽりと頭をかきながら、何とはなしに窓の外へ視線を巡らせた。
そこで、外が妙に明るいのに気づき、窓を開けて少し顔を上げる。
「……ああ。そっか」
そこには雲の流れに見えつ隠れつしながら淡い光を放つ、丸い月が昇っていた。
同時に、さっきのチチの言葉が思い出される。
少し考え、試しに彼の気を探ってみたが、やはり以前のように外に出て修行をしている様子は感じられなかった。
トランクスの誕生パーティーで会った時は、ブルマもベジータも、別に変わったところはないように思えた。
彼ら自身も、特に何かを言っていたわけではない。
……だけど。やっぱり、何かが、引っかかる。
元気がなさそうだったというブルマの様子と、彼女が口にした問いの意味。
何か、あったんだろうか。
ぼんやりと腑に落ちない感覚が、霧のようにまとわりつく。
今度会ったら、訊いてみてもいいかもしれない。
一旦薄雲の向こうへ隠れてしまった月影を仰ぎ、悟空はそう思った。
──同時刻。
西の都、カプセルコーポレーションの屋上で、同じように月を仰いで佇む人影があった。
夜はかなり肌寒くなる風が庭の木の枝を揺らし、ざわざわと葉ずれの音をなびかせる。
ブルマが見たら「冷えるのは身体によくない」と怒るだろうが、今は一人でいたかった。
薄いヴェールのように空を覆う雲の隙間から、見え隠れするおぼろげな真円の月の光を見上げ、ひとつ深い息を吐く。
──自室に戻った時不意に感じた息苦しさは、今はもう感じない。
だが、最近、少しずつだが身体に起こる異変の頻度が多くなっていることを、彼は実感していた。
月が満ち欠けを重ねるごとに、確実に刻まれていく彼の時間。
それも、もう多くは残っていないだろう。
だが、今はそれよりも。
残された時間の中で、どれだけのことができるか。──そして、自分がどうしたいのか。
少なくとも、彼の中でもう、迷いはなかった。……もう、迷わないと。そう決めた。
目を閉じ、しばしの間気分を落ち着かせるように風の音に耳を澄ませ、もう一度顔を上げて空を仰いだ。
かつては力の象徴に過ぎなかった形の月は、今はただ静かに、彼を包むように、淡い光を投げかける。
──きっとこれが、自分が見ることのできる、最後の満月になるだろう。
それは、半ば確信めいた、予感だった。